電動自転車は、保育園への送り迎えや日々の買い物など、小さなお子さんを連れてお出かけしなければならない忙しいお母さんたちにとって強い味方です。
しかし、小さいお子さん、特に1歳の子どもを後ろに乗せることに不安に思う人も多いのではないでしょうか。
「1歳児を後ろに乗せても大丈夫なのか?」、「まだ小さい子どもを後ろに乗せて転倒しないだろうか?」、「どんな安全対策が必要なのか?」
この記事ではこのような疑問を抱く人に向けて、1歳児を電動自転車の後ろに乗せるリスクや対策を詳しく解説します。
読めば、安心して電動自転車を使うための知識と方法が身に付くはずです。
- 後ろ乗せが危ないと言われる理由と注意点
- 1歳児を安全に乗せるために必要なもの
- 前乗せと後ろ乗せの比較
- 安全性の高い電動自転車の選び方
1歳児の後ろ乗せは危ない?その理由と解決法
「1歳児を後ろに乗せるのは危険」という話を耳にしたことがある方も多いでしょう。
この章では、なぜ危険と言われるのか、その具体的な理由を解説するとともに、解決策や安全に乗せる方法について詳しく見ていきます。
後ろ乗せはいつからOK?
結論から申し上げると、後ろ乗せは1歳から大丈夫です。
これは「一般財団法人 製品安全協会」が示す「自転車用幼児座席」の「SG基準」に記載されているからです。
ただし、子供を後部座席に乗せる場合には、SG基準を満たしている自転車に乗せる必要があります。詳細は基準をご覧ください。
ただし、子どもを電動自転車の後ろに乗せる適切なタイミングとして、「2歳以上」を推奨するメーカーもあります。
大手メーカーであれば「Panasonic」が当てはまります。
その理由は、1歳児の場合、まだ首や背骨が十分に発達しておらず、自転車の急な動きや転倒時の衝撃を吸収しにくいからと言われています。
特に、1歳児は体重が軽く、重心が安定していないため、チャイルドシートに座っているだけでもバランスを崩しやすいのです。
ただ、最初に申し上げたとおり1歳児を後ろ乗せすることは可能です。
その場合は、専用の安全装備や注意深い運転を徹底する必要があるので、その点についてこれから詳しく解説していきます。
なぜ危険なの?
1歳児を電動自転車の後ろに乗せる際に危険とされる要因には、バランスが取りにくく、転倒しやすい点が挙げられます。
ただでさえ、後ろ乗せ自転車は子供やバッテリーを含め、全体的に重心が後ろにあり、不安定な状態にあります。
加えて、後ろに乗せた子どもが動いたり、予想外の揺れが生じたりすると、親がバランスを失いやすくなり、最悪の場合、転倒してしまうのです。
前乗せはいつからOK?
電動自転車の前乗せシートも、後ろ乗せ同様に1歳から使用可能です。
前乗せは親の視界内に子どもがいるため、後ろ乗せに比べて安心感が高いとされています。
ただし、前乗せにも注意するべき点があります。
年齢制限が短い
後ろ乗せよりバランスが保たれる前乗せですが、多くのメーカーで4歳又は48か月までとされることが多いようです。
それは支持を取る場所の問題によるもので、後ろ乗せのようにキャリアの上に乗せるのではなく、ハンドル部分で支持を取るため、後ろ乗せよりも重いものを乗せることが出来ないようです。
ハンドルを操作しにくい
前乗せの場合、親が子どもの様子を確認しやすい一方で、ハンドルの操作性が悪くなるというデメリットもあります。
ハンドル操作をする際に、前に乗せた子供の重量を受けながら操作することになるため、力の弱い人には操作しにくいと感じることが多いようです。
特に坂道や急カーブでは、バランスを崩しやすくなるため、運転時には注意が必要です。
また、雨除けのカバーを付けるとより運転しにくくなるため、こちらも注意が必要となります。
前乗せと後ろ乗せってどっちがいいの?
前乗せと後ろ乗せのどちらが適しているかは、子どもの年齢や状況によって異なります。
1歳児の場合、前乗せが推奨されることが多いです。
その理由として、親が子どもの様子を直接確認できることが挙げられます。
例えば、子どもが泣いている場合や体勢が崩れている場合にもすぐに気づき、対応することが可能です。
一方、後ろ乗せは2歳以上の子どもに向いています。体がしっかりと発達しているため、バランスが取りやすく、後ろに座っても安定感があります。ただし、後ろ乗せの場合は、親が定期的に子どもの様子を確認できるよう、専用のバックミラーを取り付けると良いでしょう。
どちらを選ぶにしても、重要なのは子どもの安全を最優先に考えることです。それぞれの選択肢のメリットとデメリットを十分に理解し、使用する自転車やシートが安全基準を満たしているかを確認することが大切です。
後ろ乗せで安全に乗せる対策は?
1歳児を後ろ乗せにする場合、リスクを最小限に抑えるためにはさまざまな対策が必要です。
チャイルドシートやヘルメット、運転スキルなど、親が注意すべき点は多岐にわたります。
また、道具や装備だけでなく、親自身の心構えや運転習慣も安全性に大きく影響します。このセクションでは、安全に後ろ乗せをするために必要な要素を詳細に解説していきます。
起こりうるリスク
子供を後ろ乗せに乗せた際に主なリスクとしては、「車体の転倒」と「子供の落下」が挙げられます。
特に1歳児は大人が予想できない行動をとる可能性が大いにあるため、どちらのリスクに対して対策を講じる必要があるでしょう。
車体の転倒
先にも触れましたが、後ろ乗せした際のリスクとして車体が転倒することが挙げられます。
子供乗せ電動自転車の重量は25kg以上あるのが一般的で、これに10kg近くの子どもの体重が加算されることを考慮すると、走行時に35kgにも上る重量の自転車を操作する必要があります。
1歳児を乗せる場合、母親が運転するケースが多く、男性でも大変な重量を支えるとなると当然、転倒するリスクが高まるのです。
転倒した場合、大きなけがに繋がる可能性があるため、安全対策は必須と言えます。
子供の落下
後ろ乗せをする際に子供が落下することは常に想定しておく必要があります。
これは後ろ乗せに限らず、自転車に乗せる際の注意すべき点ですが、特に後ろ乗せをする際は気を付けなければなりません。
それは、後ろに子供を乗せてしまうと走行中に視界の外に出てしまうため、常に状態を把握することが困難だからです。
1歳児ともなるとシートベルトから抜け出すことも出来てしまうため、走行中に落下する危険があります。
安全に乗せるために必要なもの
後ろ乗せを安全に行うためには、必須アイテムを使って対策しましょう。
ここで紹介するものは「チャイルドシート」と「ヘルメット」です。
なお、どちらもかならず「SG」マークが付いているものを選びましょう。「SGマーク」が付いている商品であれば、万が一、事故が発生した際に補償される場合があります。
チャイルドシート
「SGマーク」が付いているチャイルドシートであれば、強度や衝撃吸収性能が十分に備わっているため、万が一の事故の際にも子どもを守ることができます。
また、1歳児用のチャイルドシートは背もたれが高く、頭をしっかりとサポートするデザインになっているものが多いため、選ぶ際はこの点を重視してください。
ヘルメット
ヘルメットは、これも軽量でフィット感が良く、1歳児専用のものを選ぶのがポイントです。
また、頭のサイズも重要です。大きくなることを見越してぶかぶかのヘルメットを購入する人がいますが、危険ですのでご注意ください。
選ぶ際はなるべくアジャスター機能が付いているものを選びましょう。
おすすめの後ろ乗せ電動自転車3選
1歳児を安全に後ろ乗せできる電動自転車の選び方は、非常に重要です。特に後ろ乗せを考慮したモデルには、安全性と利便性を兼ね備えたものが多くあります。
Panasonic ギュット・クルームR・DX
おすすめポイントは、赤ちゃん用品メーカー「combi(コンビ)」とコラボしている点。
特に後部座席のチャイルドシートは、1歳児のような小さいお子さんが乗っても安全に走行できるよう、落下しにくい作りになっているんです。
また、前乗せも後付けで出来るため、3人乗りを想定している人にもおすすめです。
ヤマハ PAS babby
「安定性に優れた20インチタイヤと低重心設計が特徴です。
また、専用のチャイルドシートは、チャイルドシートの大手メーカー「OGK」が監修しているため、使い勝手がいいようです。
ブリヂストン ハイディツー
ハイディツーは、ファッション&ライフスタイル誌『VERY』とコラボした電動自転車です。
他の電動自転車にはないスタイリッシュなデザインが特徴で、街中での走行で周りからの注目を浴びることは間違いないでしょう。
もちろん走行性能もブリヂストン製なので申し分ないことでしょう。
両輪駆動という独自のシステムで快適な走行性能を実現しています。
なお、両輪駆動についてはこちらをご参照ください。
おすすめの前乗せ電動自転車3選
1歳児を乗せる際、前乗せ対応の電動自転車も安全性が高く、検討する価値があります。
ヤマハ PAS kiss
「PAS kiss」の特徴は、独特な作りの前方チャイルドシート「COCOON Room+」を採用している点です。
これにより、小さなお子さんでも安心して乗せることが可能です。
パナソニック ギュット・クルーム・DX
ブリヂストン ビッケ ポーラー e
「bikke POLAR e(ビッケ ポーラー e)」は、ハンドルの安定性と耐久性に優れたモデルです。前乗せシートを取り付けた状態でも操作性が良く、狭い道や急なカーブでもスムーズに走行できます。
さらに、「パナソニック ギュット・クルームR・DX」も注目のモデルです。この自転車は特に安全性を重視して設計されており、フットガードやヘッドレストなどのオプションが豊富です。また、充電効率が良く、長距離の使用にも適しています。
その他の注意点
後ろ乗せの電動自転車で気をつけるべきことに雨天時の走行が挙げられます。
後ろ乗せはバランスを崩しやすく、路面が濡れていると大変滑りやすいです。
重量があるので、スピードを出すとなお危険です。
ゆっくり走るなどの対応で危険を回避してください。
また、カバー付けると風に煽られる可能性もあるのでこちらも気をつけましょう。
さらに、天候や路面状況にも注意が必要です。雨の日や路面が濡れている場合は、ブレーキ性能が低下しやすくなるため、通常よりも減速して走行することを心がけてください。
まとめ
この記事では、1歳児を電動自転車の後ろに乗せる際のリスクと対策について詳しく解説しました。
1歳児を後ろ乗せする場合には、チャイルドシートやヘルメットなどの適切な装備、安全な運転方法、そして自転車選びが大きな鍵となります。
また、前乗せと後ろ乗せの選択についても、それぞれの特徴を理解し、家庭の状況に合った方法を選ぶことが重要です。
安全に配慮しながら1歳児を電動自転車に乗せることで、親子の時間をより快適に過ごせるでしょう。
コメント